回答1 ご存知のように、赤ん坊の指しゃぶりの原因は、唇に触れたものを吸うという赤ちゃんの本能的な行動だといえます。
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指しゃぶりとは 指しゃぶりを止めない理由にはいくつか傾向が見られます。 三歳くらいを目安に 《注意点》 最後に |
① 楽しくて遊んでいるだけの場合もあります。
② 3歳以下の指しゃぶりは眠気の合図とも考えられます。
成長すると、こどもながらにストレスを感じるようになります。
そのストレスに対し、気持ちを立て直すために指しゃぶりをする
ことがあります。
④ 指しゃぶりの多くは、母乳を吸う練習として始まります。指しゃぶりを
すると落ち着くため、癖になって続けている赤ちゃんもいるでしょう。
④ 遊ぶ機会が少なく、退屈しているといった理由も考えられます。
⑤ 歯が伸びてくる過程で、歯がかゆくて指に執着していることもあります。
以上のことから、乳幼児の指しゃぶりは、寂しい、落ち着きたいといった精神安定剤としての行動であることが解ります。
指しゃぶりや爪かみは、こどもによくみられる行動です。指しゃぶりの発生頻度は、1歳半のこどものおよそ30%、3歳児のおよそ20%、5歳児のおよそ10%と減少します。基本的には発達の過程で一過性にみられる生理的な行動といえます。
しかしながら、歯並びにも影響することがありますので、3歳くらいには卒業できるようにさせたいものです。
1歳頃になると上アゴも発達し始め、歯も生え揃い始めます。長時間の指しゃぶりは、アゴの発達にも影響し、出歯になる傾向が認められます。尚、指しゃぶりだけでなく、おしゃぶりも同様の傾向があります。
では、指しゃぶりを卒業させるためにはどんな方法があるのか、以下、具体的な対処法を記しておきます。
① 赤ちゃんが口に入れても大丈夫なおもちゃを揃えて、指しゃぶりを忘れるようにするのもいいでしょう。
お気に入りの遊びや、おもちゃを見つけてあげて、指しゃぶりよりも“遊び”に集中できる環境を整えてみてくだ
さい。
② 離乳食やおやつが食べられるようになると、様々な味覚が発達します。
いろいろな味を味わうと、指しゃぶりよりも食事が楽しみになって、指しゃぶりがいつの間にかなくなることが
あります。
③ また、絵本の読み聞かせをしたり、手をつないで寝たり、こどもが安心できる方法を見つけてあげると良いでし
ょう。
④ 指しゃぶりをしなかった日は好きなシールをカレンダーに貼るなど、楽しんでやめられるような工夫も大切で
す。
但し、指しゃぶりを辞めさせるために使わない方が良いものがあります。
指しゃぶりの代わりにおしゃぶりを与えるという人もいますが、かえっておしゃぶりにはまってしまうことがあります。長期間使用していると、出歯や上顎の発達に影響が出る場合が報告されています。
また、マニキュアやトップコートなどを爪に塗って、匂いや味で指しゃぶりをやめさせるように誘導する人もいるようですが、赤ちゃんがそのまま指しゃぶりを続けると、これらの成分を飲み込んでしまう恐れがあるので避けたほうがよいでしょう。
しない方が良い対策には、無理やり指しゃぶりを止めてしまうと、ストレスがかかることもあります。言葉で強く言うのではなく、何も言わず、さりげなく手を口から出してあげるようにするのもよいでしょう。昔は、ワサビやカラシを指に塗る、という方法もありましたが、これは辞めましょう。万が一目に入ると炎症の原因になったりします、皮膚も荒れてしまうことがあります。
ワンポイントアドバイスとしては、指しゃぶりからの卒業は、徐々に穏やかに進めるようにしてください。
成長するにつれ、周囲の人間と自分の区別が感じられるようになると、羞恥心も生まれます。他人がしていない指しゃぶりをすることが、恥ずかしいことだとわかってくると、やめるのが進めやすくなります。
全体として指しゃぶりについては3歳ころまでは,特に禁止する必要がないものであることは、これまでお話してきたことからも判ることだと思います。それと同時に保護者は、こどもの生活のリズムを整え、外遊びや運動をさせてエネルギーを十分に発散させ、手や口を使う機会を増やすようにすることが何より大切です。
スキンシップを図るために、例えば寝つくまでの間、添い寝をしてあげたり、こどもの手を握ったり、お話をしてあげたり、絵本を読んであげたりして、お子さんの精神を安定させることを心掛けて、子育てをしてみてください。