地域における相談機関

目次
市町村役場の福祉課・育児課
市町村の社会福祉協議会
相談支援事業所
地元の特別支援学校(地域教育相談室等)

市町村役場の福祉課・育児課

市町村にある役所には、障害児通所支援や児童通所支援を扱う窓口が、必ずあります。障害福祉課や生活支援課、保健福祉課(市町村によって名称が異なります)などがそうです。障害のある児童が身近な地域で適切な支援を受けられるようになっています。また、年齢や障害特性に応じた専門的な支援も行うための相談窓口です。保護者の方は、お子さまの障害児通所給付費等支給申請(および障害児相談支援給付費支給申請)を行い、「通所受給者証」の交付が受けられ、指定支援事業者と利用契約を締結して、児童発達支援や放課後等デイサービス等を利用することができるようになります。

市町村の社会福祉協議会

皆様がお住まいのもっとも身近な地域で活動しているのが市区町村社会福祉協議会(市区町村の社協)です。高齢者や障害者の在宅生活を支援するために、ホームヘルプサービス(訪問介護)や配食サービスをはじめ、さまざまな福祉サービスをおこなっているほか、多様な福祉ニーズに応えるため、それぞれの社協が地域の特性を踏まえ創意工夫をこらした独自の事業に取り組んでいます。
地域のボランティアと協力し、高齢者や障害者、子育て中の親子が気軽に集える「サロン活動」を進めているほか、社協のボランティアセンターでは、ボランティア活動に関する相談や活動先の紹介、また、小中高校における福祉教育の支援等、地域の福祉活動の拠点としての役割を果たしています。
社会福祉協議会は、地域のさまざまな社会資源とのネットワークを有しており、多くの人びととの協働を通じて地域の最前線で活動しています。
社会福祉に関する(放課後等デイサービスについても)ご相談、ご質問は最寄りの市区町村社会福祉協議会でも受け付けております。

相談支援事業所

障害を持つ方が置かれている状況や抱えている悩みの相談に応じ、暮らしについて一緒に考えることを「相談支援」と言います。主に相談内容に対する情報提供や助言、必要な障害福祉サービスの利用につなげる支援や、関連機関との連絡調整などをおこなっています。
「相談支援」は市町村の福祉窓口のほか、「相談支援事業所」で提供しています(市町村役場や社協に訊ねてみてください)。
相談支援事業所で提供している相談支援には4種類あり、利用者からの相談内容によって「基本相談支援」「計画相談支援」「地域相談支援」「障害児相談支援」に分けられます。「基本相談支援」では、障害福祉に関するさまざまな相談に応じます。障害を持つ方やそのご家族からの相談内容に対して、必要な情報提供や助言をおこなっています。基本相談支援は、相談支援全体のベースであり、「計画相談支援」や「地域相談支援」、「障害児相談支援」へつなぐ起点となります。その中でも放課後等デイサービスの紹介および通所サービスなどに係るのが、「障害児相談支援」です。
障害児相談支援事業所とは、市町村が指定する相談支援事業所です。「障害児支援利用援助」「継続障害児支援利用援助」をおこないます。
適切な障害児通所サービスの利用は、障害児の生活を支えます。障害児相談支援事業所が担う役割は、障害児通所サービス(放課後等デイサービスなど)を案内すること(障害児支援利用援助)、利用している障害児通所サービスが適切か見直すこと(継続障害児支援利用援助)を通して、障害を持つ児童やその保護者を支援することにあります。

地元の特別支援学校(地域教育相談室等)

特別支援学校には、学校に在籍するこどもへの教育の他に、大切な役割があります。それが地域の障害のあるこどもたちへのサポートです。この役割のひとつとして、特別支援学校では、地域のこどもたちや保護者、小中学校の教職員から相談を受け付けています。以下のような相談を受け付けています。
・こどもの発達についての相談
・特別支援学校への入学や転学への相談
・小中学校での教育についての相談
相談には、特別支援学校の教員が対応してくれます。こどもの発達とその支援に関する知識や経験のあるスタッフが対応してくれるので、就学のことや、こどもの発達で心配がある場合には気軽に相談してみてください。
特別支援学校で行われる教育相談は、就学以後のこどもに限らず、乳幼児やその保護者に対しても行われます。これは、平成23年に改正された障害者基本法を受けて、障害のある、または支援の必要な乳幼児とその保護者に対し、就学前から情報の提供の機会をより増やすという国の動きによるものです。
相談対応の他にも、特別支援学校では以下のような障害のあるこどもに関わる大人や、本人を手助けするさまざまなサポートを行っています。
例えば、……
・学校への巡回訪問
・心理検査の実施
・研修会の講師の派遣
・授業や教材の工夫
・個別の教育支援計画、個別の指導計画の作成のサポート
などです。
保護者や教師など、こどもに関わる大人は、こどもの発達や障害を専門とする教員やコーディネーターとともに、遊びの工夫や、こどもとの適切な関わり方などを一緒に考えていきます。