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企業と障害者の橋渡し役 ジョブコーチの3つのタイプ 障害者の特性に応じたサポートが期待できる ジョブコーチ(職場適応援助者)が支援する対象 ジョブコーチの支援内容 |
障害のある人が就職後、職場の雰囲気に馴染み、仕事でも居場所ができ、長く働けるよう支援する制度に、ジョブコーチ(職場適応援助者)によるサポートというものがあります。
例えば、障害のある人が、障害者トライアル雇用を体験する初日に、ジョブコーチが企業を訪問し、仕事の効率のいい進め方などの相談にのったり、職場の指導担当者とのコミュニケーションがスムーズにいくまでの間、必要に応じて職場を訪れて、両者の橋渡しをするなどきめ細かなサポートを行うものです。
さらに、事業主には障害者の状況を報告し、問題があれば、本人が力を発揮しやすいよう、作業の提案や、指導の仕方などについて助言をします。ジョブコーチによる支援は、上司や同僚による良質な支援ができるように、スムーズに様々な支援のあり方を受け渡していくことを目指しています。
ジョブコーチには配置型・企業在籍型・訪問型の3つのタイプがあります。
配置型…地域障害者職業センターに所属するジョブコーチが、企業を訪問して障害者の支援を行います。
企業在籍型…障害者を雇用する企業の従業員が、ジョブコーチ養成研修を受けて、自社で雇用する障害者の支援を行います。
訪問型…就労支援を行っている社会福祉法人などに所属するジョブコーチが、企業を訪問して障害者の支援を行います。
ジョブコーチの利用に障害者手帳の有無は問われませんが、障害者と事業主の双方の同意が必要です。利用したい場合は、ハローワークや障害者就業・生活支援センターなどで申し込んでください。
一般的に、ジョブコーチが入る期間は2~4カ月が想定されており、利用のための費用はかかりません。
ジョブコーチの支援開始にあたり、障害者職業カウンセラーが支援計画を作成します。
・事業主(管理監督者・人事担当者)、上司・同僚
・障害者、家族
・事業主(管理監督者・人事担当者)に対しては…
①障害特性に配慮した雇用管理に関する支援を行います。
②配置、職務内容の設定に関する支援を行います。
・上司・同僚に対しては…
①障害の理解に関する社内啓発を行います。
②障害者とのかかわり方に関する助言を行います。
③指導方法に関する助言を行います。
・障害者に対しては…
①職務の遂行に関する支援をします。
②職場内のコミュニケーションに関する支援をします。
③体調や生活リズムの管理に関する支援をします。
・家族に対しては…
①安定した職場生活を送るための家族のかかわり方などについて助言をします。