学びの多様化学校は、不登校児童生徒の実態に配慮した特別な教育を行う学校のことです。2004年に国内で初めて開校したときは“不登校特例校”と呼ばれていましたが、2023年8月から名称が変わりました。児童生徒が学びたいと思ったときに多様な学びに出会えることや、個々のニーズに応じた受け皿となることが求められていることから、学校によって様々な特色があります。
学校名 | 管理機関 | 所在地 | 業務の概要 |
八王子市立高尾山学園小学部・中学部 (平成16年4月開校) |
八王子市 教育委員会 |
東京都 八王子市 |
不登校児童生徒のための市立小中一貫校。 全学年(小4~中3)の総合的な学習において、 「講座学習」として教科にとらわれない個々 の関心・意欲に応じた体験的な授業内容 (スポーツ系・文化系・ものづくり系等)を 週4時間設定。 |
京都市立洛風中学校 (平成16年10月開校) |
京都市 教育委員会 |
京都府 京都市 |
不登校生徒のための市立中学校。 実社会と直結した実践的な体験活動や京都の特性を 活かした文化・芸術・ものづくり活動などを行う。 |
星槎中学校 (平成17年4月開校) |
学校法人 国際学園 |
神奈川県 横浜市 |
不登校生徒に対し、個別指導計画を作成し、 習熟度別クラス編成や体験学習等の導入を行うとともに、 授業時数を増やして指導を行う。 |
鹿児島城西高等学校 普通科(ドリームコース) (平成18年4月開校) |
学校法人 日章学園 |
鹿児島県 日置市 |
「産業社会と人間」,「進路研究(自己理解)」等を 学校設定科目として設け, 不登校状態がそれぞれ異なる個々の生徒に, きめ細かな指導と弾力性を持った教育を提供する。 |
東京シューレ葛飾中学校 (平成19年4月開校) |
学校法人東京 シューレ学園 |
東京都 葛飾区 |
道徳及び特別活動の時間を統合した 「コミュニケーションタイム」を新設し、話し合い、 共に協力しあいながら、自分達のやりたいことを 実現していく方法等を学ばせる。 |
京都市立洛友中学校 (平成19年4月開校) |
京都市 教育委員会 |
京都府 京都市 |
学齢超過の義務教育未修了者を対象とする 二部学級を設置する中学校。 二部学級の生徒とのふれあい等を通して, 学習意欲向上と集団への適応を目指す。 |
NHK学園高等学校 (平成20年4月開校) |
学校法人 NHK学園 |
東京都 国立市 |
「生活実習」や「職業技術科目」等により、 実習・体験型の学習による達成経験の積み重ねなどを 通じて、生徒の社会性や自立性の育成、 活動意欲や学習意欲の向上を促す。 |
星槎名古屋中学校 (平成24年4月開校) |
学校法人 国際学園 |
愛知県 名古屋市 |
「基礎学力」及び「社会に適応する能力」向上を目指した特別な 教育課程を編成し、指導を行う。また、生徒の興味や関心、適性を ふまえた学習意欲を高めるための指導を充実するために 特別な教育課程を編成し、指導を行う。 |
星槎もみじ中学校 (平成26年4月開校) |
学校法人 国際学園 |
北海道 札幌市 |
「ベーシック」及び「ソーシャルスキルトレーニング」を教育課程に 位置付け、個々の生徒の学習の到達度に合わせた指導を行うとともに、 人間関係の構築に必要なスキルを重点的に指導することにより、 「基礎学力」及び「社会に適応する能力」の向上を目指す。 |
西濃学園中学校 (平成29年4月開校) |
学校法人 西濃学園 |
岐阜県 揖斐郡 |
「コラボレイト」を新しく教育課程に位置付け、 国語、社会及び総合的な学習の時間を融合した授業を実施する。 寮を持つ学校であり、学習及び生活指導を一貫して行う。 |
調布市立第七中学校はしうち教室 (平成30年4月開校) |
調布市 教育委員会 |
東京都 調布市 |
体験活動等で考えたこと等を、各教科で身に付けた力を活用し生徒の 得意とする手法で独創的に表現する「表現科」や、不登校による未学習部分を補うため 、一人一人の状況に合わせ学習を行う「個別学習」の時間を新しく教育課程として位置付ける。 |
東京シューレ江戸川小学校 (令和2年4月開校) |
学校法人 東京シューレ学園 |
東京都 江戸川区 |
「いろいろタイム」を教科として新設し、自然体験や文化体験等の体験活動を通じて、 児童の学習意欲の向上や自主性・創造性・社会性の育成を目指す。 |
福生市立福生第一中学校 (令和2年4月開校) |
福生市 教育委員会 |
東京都 福生市 |
「プロジェクト学習」を教科として新設し、各教科を横断的・合科的に扱い、 自分が興味を持ったことについて自ら探究し、自分なりの答えにたどり着くことにより、 探究し続けられる力や自発的に行動する力の育成を目指す。 |
星槎高等学校 (平成18年4月開校/令和2年4月指定) |
学校法人 国際学園 |
神奈川県 横浜市 |
「個別の指導計画」を作成し、一人一人の特性に応じた支援を行うとともに、 学校設定教科「星槎の時間」「SST」「労作」を設定し、社会で活躍する基礎力の養成を目指す。 |
岐阜市立草潤中学校 (令和3年4月開校) |
岐阜市 教育委員会 |
岐阜県 岐阜市 |
「セルフデザイン」を教科として新設し、音楽、美術、技術・家庭科 において各自テーマを設定して発展的な学習を行い、 生徒の個性を伸ばしつつ自己肯定感の育成を目指す。 |
大田区立御園中学校 (令和3年4月開校) |
大田区 教育委員会 |
東京都 大田区 |
「キャリア教育」を新設し、学ぶことと自己の将来とのつながりを 見通しながら、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力の育成を目指す。 |
宮城県富谷市立富谷中学校 (令和4年4月開校) |
富谷市 教育委員会 |
宮城県 富谷市 |
不登校生徒が自らのテーマを設定し、探究的な学習ができるよう、 総合的な学習の時間の充実を図り、自分が興味ある分野を追究し、 生徒同士で発表し合うことで、自己肯定感や信頼感を高める。 |
大和市立引地台中学校 (令和4年4月開校) |
大和市 教育委員会 |
神奈川県 大和市 |
「教養科」を教科として新設し、各教科等を横断的に取り扱った学習内容や、 体験的な学習を多く取り入れ、幅広い教養を身に付け、 不登校生徒が将来に向けての社会的自立につなげるための資質・能力を育成する。 |
三豊市立高瀬中学校 (令和4年4月開校) |
三豊市 教育委員会 |
香川県 三豊市 |
個別学習の時間や夜間中学校という特色を活かして外国人生徒や 異なる年代の生徒と交流する時間を設けることで、社会的に自立できることを目指す。 |
世田谷区立世田谷中学校 (令和4年4月開校) |
世田谷区 教育委員会 |
東京都 世田谷区 |
「キャリアデザイン学習」を教科として新設し、 生徒それぞれの得意な分野や好きな分野について学びを深めるとともに、 協働的な学びを通じて、個性の伸長と探究心の充実、コミュニケーション能力の育成、 幅広い視野等の育成を目指す。 |
白石市立白石南小学校・ 白石市立白石南中学校 (令和5年4月開校) |
白石市 教育委員会 |
宮城県 白石市 |
個々の「学び残し」や「つまづき」について重点的に指導を行う 「白石タイム」や自らの得意や興味・関心に基づいて課題を設定し、 探究的に学ぶ「夢スタジオ」を教科として新設し、学習に関する不安を取り除くとともに、 社会性の育成・向上を目指す。 |
大和郡山市立郡山北小学校 分教室「ASU」(令和5年4月開校) |
大和郡山市 教育委員会 |
奈良県 大和郡山市 |
不登校児童生徒の学習の場として、学科指導教室「ASU」を設置し、 学年を超えた習熟度別指導、児童生徒の興味・関心に応じた多様な体験活動などを行う。 |
ろりぽっぷ学園小学校 (令和5年4月開校) |
学校法人 ろりぽっぷ学園 |
宮城県 仙台市 |
一人一人の学習進度に合わせた学習を行う時間を充実させつつ、 協働的な学びの時間を確保することで、個別最適化した学びを提供しつつ、 コミュニケーション能力の向上を目指す。 |
東京みらい中学校 (令和6年4月開校) |
学校法人 三幸学園 |
東京都 足立区 |
「ソーシャルスキルトレーニング」と「個別学習の時間」を新設し、 好奇心を持って進んで学び、自ら考え、自ら行動することで社会に 貢献する資質を持った人財を育成する。 |
生野学園高等学校 (令和6年4月指定) |
学校法人 生野学園 |
兵庫県 朝来市 |
履修学年を特定しない学校指定科目を設定し、個々の生徒の状況により選択できるようにする。 全寮制を実施しており、寮生活での人との関わりを通して主体的に より良く生きていこうとする気持ちを持った者を対象としている。 |
大阪市立心和中学校 (令和6年4月開校) |
大阪市 教育委員会 |
大阪府 大阪市 |
各教科の時数削減の代わりに総合的な学習の時間数を追加し、 一人ひとりの興味や関心に基づいた手法やアプローチにより、 他者と協働しながら課題解決に向けた研究を進める。 |
大田区立 大森第四小学校学びの多様化学校 分教室みらい学園初等部 (令和6年4月開校) |
大田区 教育委員会 |
東京都 大田区 |
新設教科「おおたの未来づくり」を設定し、未来を創造するための見方・考え方を働かせ、 実社会で活躍する様々な人などと連携して、「探究」と「創造」を往還しながら発展して いく学習過程において、よりよい未来をつくるための創造的な資質・能力を育成する。 |
大牟田市立宅峰中学校 ほしぞら分校 (令和6年4月開校) |
大牟田市 教育委員会 |
福岡県 大牟田市 |
令和6年4月からスタートする大牟田市立宅峰中学校ほしぞら 分校(夜間中学)の生徒と協調・工夫しながら一緒に学習することに加え、 一人一人の学習内容に応じて安心して、丁寧に授業を受ける時間、「多様な学びの時間」を新設する。 |
北方町立北学園 特例教室「オンリー1」 (令和6年4月開校) |
北方町 教育委員会 |
岐阜県 北方町 |
令和5年3月に廃校となった北方町立北方西小学校の体育館施設を活用し、 不登校となっている生徒が、自分で内容を選び、自分のペースで学習できるよう、 特別に工夫した教育課程を編成する。 |
精華高等学校普通科 (フリーアカデミーコース) (令和6年4月指定) |
学校法人 精華学園 |
大阪府 堺市 |
科目数を少なくし、1科目当たりの単位数を増やすことで各科目の年間指導計画を 各生徒に合わせて工夫することを可能とし、生徒個々の実態に即して 学習出来るように配慮した教育課程を編成する。 |
高山市立学びの 多様化教室「にじ色」 (令和6年4月開校) |
高山市 教育委員会 |
岐阜県 高山市 |
「ゼミ」「プレジャー」「ボイジャー」の3教科を新設し、 高山市一之宮町の豊かな自然環境等を活かして不登校になっている生徒が、 新たな環境で学び直したい、主体的に学びたいと思える教育課程を編成する。 |
岡山県美作高等学校 普通科(Bloomコース) (令和6年4月指定) |
学校法人 美作学園 |
岡山県 津山市 |
五感を使った体験・研究・発表等を通じて自らを高め、 コミュニケーション能力や他者への思いやり、社会的・職業的自立に必要な力等を 身につけさせることを目的とする「プレみまラボ」、「みまラボ」、 「サクラボ」を学校設定科目として行う。 |
玖珠町立学びの多様化学校 (令和6年4月開校) |
玖珠町 教育委員会 |
大分県 玖珠町 |
町立の義務教育学校。対話を通じて自分表現・他者理解を学ぶ「対話」、 協働のプロジェクトを通じて世界を知り、興味関心を深める「探究」、 自然から学び創造性と健やかな心身を育む「野遊び」を教科として新設し、 自ら学び、共に生き、未来をつくる力を育む。 |
延岡市立南浦中学校 学びの多様化学校分教室「熊野江教室」 (令和6年4月開校) |
延岡市 教育委員会 |
宮崎県 延岡市 |
「芸術」「セルフマネジメント」「プロジェクト学習」「個別学習の時間」 の4つの教科を新設し、各教科で培った学習の基礎を通して、教養を身につけ、将来に向けての 社会的自立につなげるための資質・能力を育成することを目指す。 |
*特区措置を平成17年学校教育法施行規則の改正により全国化
お問合せ先:初等中等教育局児童生徒課生徒指導室