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障害者雇用促進のために 精神的に安定した就労が可能になる 特例子会社で働くメリット |
障害がある人を雇用することを目的としてつくられた会社があります。それを特例子会社といいます。
一定規模の企業には障害者の雇用が義務付けられています。しかし、環境を整えようとすると資金面でも負担が大きくなってしまいます。これでは障害者雇用が進みません。そこで、障害者の雇用の促進や安定を図るため、事業主が障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たす場合には、特例としてその子会社に雇用される障害者を親会社に雇用されているものとみなして、国は実雇用率を親会社やグループ全体の障害者雇用数に算定できることとしました。
このような特例子会社であれば、施設面でも設備面でも配慮されており、一般企業の障害者枠での採用と比較しても職場環境が整っています。仕事もわかりやすいように説明され、サポートする従業員もそれぞれの障害を理解して、適正を考えながらアドバイスをしてくれます。仕事に慣れて無理なくできるようであれば、その仕事からほかの仕事に変わることは少なく、精神的にも安定して働くことができます。
勤務制度を柔軟にしている点も働きやすさにつながっています。
2021年1月に厚生労働省が発表した「令和2年 障害者雇用状況の集計結果」では、特例子会社の認定を受けている企業は前年度より25社多い542社、雇用されている障害者は前年度より2,144人増え、38,918.5人となっています。
①特性に合った仕事に就ける
②障害に配慮した労働時間で働ける
③業務の指導や支援が充実している
④車いす対応や段差の解消など施設が整備されている
⑤仲間との協力によってよい関係が生まれる
⑥通院のための有給休暇があるなど制度が整っている